東京小説 乙桜学園祭 11日トークショー

http://www.biotide-films.com/otsuzakura/news.html
月曜日のレイトショーだからお客さんあんまり来ないかなあと思っていたら、そこそこ入っていたので安心しました。
吉高由里子ちゃんは、ヨコハマ映画祭のときのヒリヒリとした感じとも『歌謡曲だよ、人生は』舞台挨拶のときの「???」なノリとも違う、終始リラックスした雰囲気。これには理由があって、実は由里子ちゃんと桜井亜美監督の関係はこちらの予想以上に深いものなのだった。なんと由里子ちゃんの家と桜井監督の仕事場が同じマンション内にあり普段から親交があるのだそう。『イノセントワールド』NYツアーの前から普通に知り合いだったらしい。要するにご近所さんですね。これにはちょっとびっくり。
そんな気心の知れた仲だから、トークショー中も突飛な言動はあまり目立たず和やかに進行。NYツアーの話とか『紀子の食卓』の話(桜井監督も由里子ちゃんの「深い演技」を見てびっくりしたと語っていた。あの言葉は真剣でしょう)とか由里子ちゃんを主演にして映画を撮るならどんな内容にする?とか。由里子ちゃんもけっこうしゃべっていたんだけど、桜井監督のクールな饒舌と安達(乙一)監督のマイペースなボケっぷりに挟まれてニコニコ楽しそうにしていた、という印象が強かったかな。
それにしても、由里子ちゃんの揺らぐような表情の変化とその一挙手一投足からはやはりマジカルな感覚が強烈に溢れ出していてそのすべてが見逃すことはできないし、最後の方でこれからどんな役をやりたい?との質問に「前は“人を殺しまくる役がやりたい”と言ったこともありました♪」と答えたときの嬉々とした声の響きに、やっぱり普通の感覚じゃないよなあ、由里子ちゃんはまさにナチュラル・サイケデリック・スピード・フリークスだね、なんて1人で喜んでいたら、最後の最後にとんでもない展開が待っていた。
まさか由里子ちゃんがあんなことを言い出すとは。。。由里子ちゃんに関しては『紀子』公開時のENAKのインタビュー記事を読んだとき(http://d.hatena.ne.jp/claudine/20060913#p2参照)に「このコには何が起こっても驚かない」と覚悟して応援することに決めたんですけど、今回のはさすがにちょっとびびりました。


由里子ちゃん、名乗ることができずにごめんなさい。嬉しかったですよ。でも感謝されるほどのことは何もしていないです。感謝の気持ちを伝えなければいけないのはむしろ私の方です。
「由里子ちゃん、いつもありがとう」
由里子ちゃんは由里子ちゃんらしく、自分のペースで無理せずゆっくりがんばればそれでいいのだと思います。こちらもゆっくり応援しますから。