GEIDAI#3

今年の藝大映画卒制展の公式サイトができていました。例によって黒沢監督と筒井武文さんによる煽りがすごい。笑
http://www.fnm.geidai.ac.jp/geidai3/
渋谷ユーロスペースでの上映は6月27日から7月3日まで。韓英恵ちゃん出演の期待作『よるのくちぶえ』は7月1日水曜日1回のみの上映。先日の横浜は行けなかったのでこちらは必ず行きます。

「よるのくちぶえ HD / 119min.
STORY
真山クロシは14歳。母・波子と二人暮らし。クロシがこの町にやって来たのは、まだ0歳の時。でもクロシは全部覚えている。母に抱かれバスに乗ったこと、老女に言葉をもらったこと、詩人との出会い・・・。誕生日も近いある日の夜、突然“父”が現れる。その言い分とは「15歳になるまでは波子と、15歳になってからは僕がクロシと暮らす約束になっていた」というものだった。クロシ、家族、周囲の人々、すべてが少しずつ変化し始める。
COMMENTARY
ご存じの方もいるだろうが、遠山智子は天才である。約十年前に撮った処女作(『集い』)から一貫して、映画文法に捉われない映像の飛躍が持ち味であった。実験映画ならそれで充分だったであろうが、説話性があるだけに、難解との評を呼んだ憾みもある。ところが、彼女はここで少年の成長譚としての大河映画へと足を踏み入れた。母と暮らす15歳のクロシの前に、父が過去の約束を果たしに現れる。代わりに母とは別れねばならない不条理に晒されるクロシ。陰影を強調した画面は遠山独自の世界であり、カットが積み重なる度に驚きは更新される。心理的な説明は排しながら、登場人物の佇まいが染み入るように伝わってくる不思議。彼女に新たに加わったものは、黒沢清をして小津の『晩春』を思わせると言わしめた、少女と母の対話シーンに見られる情感なのである。
STAFF
監督: 遠山智子
脚本: 澤井香織 製作: 五十嵐真志 撮影・照明: 八尋宗一朗
録音: 上條慎太郎 美術: 瀬川烈 助監督: 川崎大輔・宮本亮
編集: 平田竜馬 音楽: 余田有希子
CAST
出演: 泉澤祐希 片岡礼子 品川徹 長谷川朝晴 韓英恵

同じ監督さんたちによる合作『ラッシュライフ』はどうなんでしょうね。
http://www.fnm.geidai.ac.jp/lushlife/
予告編は微妙な印象ですが。
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/release/2009/03/5726/