sabra 014号
http://www.sablog.jp/backnumber/2007/07/20070726_014.php
「映画美少女」特集。吉高由里子ちゃんのあの決してどこにも定位しないような、つかまえようとするとスルリとすり抜けていくような、たえずゆらぎつづけているような特殊な個性を捉えようとがんばっている感じの記事で興味深かった。こういった由里子ちゃんが持つ一筋縄ではいかない深い魅力と向き合った記事って、実は今までなかったんだよね。この「なんだかよくわからない」「つかめない」という印象がスタート地点であり、底なしの深淵にハマる入り口なのだと思う。
三木聡監督によるコメントも必読。園監督もそうだったけど、演出家というのはさすがに役者をよく見ているなあと感心。「無防備な感じ」というのは、私の言い方だと「“感覚”がむき出しのまま」という表現になる。三木監督は技巧に溺れがちな作品の中に「予定調和に終わらないフラクタルな要素を持ち込んで欲しい」と考え、由里子ちゃんを起用したのだそうだ。やっぱりよくわかっている。
しかしまあ今回の人選の中でも、由里子ちゃんは先日の『週刊文春』以上に1人で異彩を放ちまくってますよ。由里子ちゃんだけまったく別の位相に存在している感じだ。黒系の衣装+久々に黒髪に戻していることもあってか、ますますその魔術性がアップしているように思う。小枝らしきものをふっと差し出しているポラロイドなんて、禍々しさとうつろさの混じり合ったオーラが出ていて本当にヤバイ。
特集全体は微妙だった。あの並びの中で「映画女優」と呼べるのは由里子ちゃんと蓮佛さんくらいでは。だいたい今この手の特集を組むなら、東亜優さんのことを取り上げなければいかんでしょう。いったい何を見ているのさ。あと最後のコラムは、三木監督のもの以外はすべて無視した方がいい。
『転々』完成披露舞台挨拶の記事追加
動画 1
記事 1
MovieWalkerの動画は由里子ちゃんのコメントがやっぱり途中で切れちゃっててもったいないけど、お気に入りの「愛されてもいないのに〜」のくだりが文章化されているから許す。笑 『映画秘宝』は今度こそ由里子ちゃんのインタビューを掲載してほしい。
三木監督の『図鑑に〜』上映前に『転々』の予告編がもう流れているそうです。
『歌謡曲だよ、人生は』公開情報
広島 福山シネマモード
7月28日(土)〜
084-923-3788
http://www9.big.or.jp/~crip/cinemamode/
福山市にもミニシアターがあるんですね。