見たもの

地上波で放送されたCM入りまくりのもの。


http://www.tamamoe.com/
これは「青春映画」だよね。何かを決定的に失うことで「世界」とはじめて触れ合うことになった女性が、その過程の中で「ひとりで生きる」ことを学んでいくというお話だもの。池の水面に反射する桜の木を捉えたファーストショットから随所に挿入される花々のカットがその瑞々しさを強調する。電車の中で風吹ジュンさんがチャーミングな酔っぱらい演技を披露した後、車窓を流れる景色を見つめながら「世の中」と一言だけ呟くとても長いワンショットが本当に素晴らしい。それとあの映写技師のエピソードは原作にもあるんでしょうかね。あれは阪本監督のオリジナルなのかな。ターゲットとされている50代以上の人たちよりも、実は20代や30代の人が見た方がぐっとくる映画だと思う。
ところで、この映画は地元のシネコンで見たんだけど、私の斜め後ろの席に座っていたジジイとババアが上映中ずっとごそごそ何か話をしていて、挙句の果てにかかってきた携帯電話(もちろん電源なんか切っていない)に出てしゃべり始めやがった。このあいだ『硫黄島からの手紙』を見たときにも似たようなジジババがいて、上映中ごちゃごちゃ話をしながら声をあげて笑ってた。若い連中より年寄りの方が最低限のマナーを守らないというのはどういうことなんだろうね。お前ら、いったい何年、生きてんだよ。バカ。
というわけで、映画自体はかなり良かったのだけれど、映画以外の部分でムカムカしてしょうがなかったのが残念だった。