ユビサキから世界を

行定勲監督の新作。
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日刊スポーツの紙面より

谷村美月ちゃん、働きすぎ。八面六臂の大活躍というか、必殺仕事人というか、これだけの数の映画(とドラマ)出演をこなしてちゃんと学校行けてるの? と余計な心配をしたくなる。『時をかける少女』がいい例だけど、美月ちゃんは今、さまざまなタイプの作品に出演してさまざまなタイプの「演技」を意識的に試しているように見える。『BLT』のインタビューで「どんな役でもやりますよ」と笑って答える美月ちゃんは、お芝居に対して人一倍、謙虚でストイックでそして貪欲だ。そんな美月ちゃんは、最高にクールでカッコイイ。
真実ちゃんについては「がんばってください」としか言えない。今の真実ちゃんに対して、以前と同じ気持ちで「応援」という言葉は使えない。ただひとつ言えるのは、この映画への出演は真実ちゃんにとって間違いなくプラスになるということ。そしてこの経験をしっかりと次の機会に繋げて新たなステップへ進むことができるか、それともまた安易な道を選択して振り出しに戻ってしまうか、それも結局は真実ちゃん次第だということ、それだけ。『五つ子GO!!』のときのように声が出なくなったりしたらお話にならないので、くれぐれも体調には気をつけて、最後まで撮影がんばってください。
それにしても集団自殺がどうとか、なんだか高校生が作った青臭い自主映画みたいなストーリーだ。気持ちは『台風クラブ』なのかもしれないが。