浜千咲『Mi Amor/約束』(ASIN:B0001DD0R6)

『恋するソルジャー』にあった初々しさが減退しているため、一聴、地味に聴こえるものの、歌の深さは明らかに増している。スッと投げかけてくる真摯な視線、その純度と強度、仄かに漂う自意識の香り(『Mi Amor』)、可愛らしい歌詞とは裏腹の内向と何とも言えない危うい緊張感(『約束』)、、、未だ不安定な要素を残すその歌声がこれほどの説得力を持って響くのは、そこに「浜千咲」という15歳の女のコの現時点でのパーソナリティがありのまま反映されているからだと思う。『約束』2番のサビからギターソロを挟んで「会える きっとね」と繰り返されるラストまでのとびきり美しい流れに、思わず涙する人もいるのでは? とにかくこれだけ生真面目な気持ちにしてくれるアイドルの歌というのも今どき珍しく、浜千咲ちゃんの「大きさ」を思い知った気がするのでした。